2010年6月13日日曜日

村人アバスについて


さて、

村を歩いていると、例外なく


「カドー(ちょうだい)」

「100フラン(ちょうだい)」

「どこいくの?何買うの?ちょうだい」

「結婚して日本に行こう」


と老若男女、四方八方から声をかけられる

腐った私の村、サガフォンド。


そんななか、ほとんど唯一

「ちょうだいばかり言うのはよくない。

ここの人たちは外から来た人にやさしくない」と言う村人がいます。

その名はアバス(写真左)。中学生です。


マジいいやつ・・( ´(ェ)`)


私が村に入ったばかりでザルマ語も挨拶ぐらいしかわからず、

村人たちから

「このひとぜんぜんザルマわからないわ」

「ナフィサ(私の前任者)はもっとわかったのに。会話できたのに」

と寄ってたかって言われていた頃、


アバスは

「ちょっとずつわかるようになるよ。

ナフィサも最初はそうだったよ」

と言ってくれたのですね。


昨日の「マジョガリガリ」じゃないですが、


みんながみんな「右だ」と言っている中で

「本当にそうなのか?」と主張できる青年です。


自分の頭でものを考えられる、

自分の心で感じ取って伝えられる、

そういう人間はどこでも貴重。


私が日本にいても苦手だなーと思うのは、

ツレションタイプな人です。

日本て

自分たちと違うものを排除するのが顕著な社会だと思っていましたが、


ニジェールの村人たちも「みんなが言っているから」、

なんの疑いも、ためらいもなく

相手の気持ちも考えず、

「カドーカドー」

「こいつは私たちとは違う」

と言えるのでしょう。


そういうところは同じ。

同じというより、感情表現が直接的なだけ、

日本よりもわかりやすく顕著かも、、


そんなハイ・コンテキスト社会なサガフォンド村で、

よくぞこんなにかしこく育ってくれた!

アバス青年よ。


こういう人に会えると、
来てよかったなと思いますね。

旅も、勉強も、人生も、
目的はやっぱり人と出会うこと。

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